学部長メッセージ

コミュニティ福祉学部は2018年4月に創設20周年を迎えました。本学部は1998年に新たな福祉の形を目指してコミュニティを基盤とする福祉の構築を課題に創設されました。1学部1学科としてスタートをしたコミュニティ福祉学部は、2006年に福祉学科とコミュニティ政策学科からなる2学科体制となり、2008年にはさらにスポーツウエルネス学科が加わり3学科体制へと発展してきました。

こんにちまでコミュニティに基礎を置く新しい意味での福祉学の探求を進め、『コミュニティ福祉学入門』(2005年)、『新・コミュニティ福祉学入門』においてコミュニティ福祉学を世に問うてきました。子どもの貧困、貧富の格差の拡大、人々の結びつきの弱まり、社会的排除の拡がり、国際社会での紛争による難民問題など社会的に取り組むべき生活上の問題が山積しています。これらの生活課題は「人間らしく生きる権利」に関わります。コミュニティ福祉学部は「いのちの尊厳のために」を学部の基本理念に据え、その学びは市民社会の側からの生活者の視点からこれらの問題を考えていきます。

人と人との結びつきを基本としたコミュニティは社会を変えるための基盤となる組織です。ここでのコミュニティは地域コミュニティだけを意味していません。わたしたちは、コミュニティを、共有された価値理念に基づき連帯し、結びついた人びとの主体的参加による協働のもとに作り出される社会的組織ととらえています。

社会的な問題は社会が変わることで解決していくことができます。社会のあり方が変わればその人たちの苦しみを減らすことができます。社会は変えられるのだということをコミュニティ福祉学部での学びを通して実感していただきたいと思います。コミュニティ福祉学部での実践の一端は、学部としての取り組みである東日本大震災の復興支援に見ることができます。2011年4月13日に「東日本大震災復興支援プロジェクト」を立ち上げ、教職員がともに現在まで伴走的支援活動を継続しています。

コミュニティ福祉学部は、コミュニティを基盤にさまざまな生活課題を解決するための取り組みを探求し、健康、福祉に携わる専門的人材を育成します。健康を、生きがい感なども含め、個人の生き方そのものを問う、という考え方であるウエルネスの実践は、個人を取りまくコミュニティとも関わります。福祉マインドを共通基盤にして「いのちの尊厳のために」という言葉を自分のものとして語ることのできる、人材の育成を進めてまいります。

コミュニティ福祉学部長
三本松政之