学部長メッセージ

現代社会の重要なテーマの一つが豊かで幸せに暮らせる福祉社会を創ることです。この課題を解決するために、立教大学は人間福祉に関連する諸学を総合した、新たな福祉学を学ぶ学部として1998年にコミュニティ福祉学部を新座キャンパスに創設しました。

本学部はコミュニティ政策学科、福祉学科、スポーツウエルネス学科の3学科で構成されています。コミュニティ政策学科は企業や自治体、NPO等において、リサーチ力・企画力・実行力をもって福祉社会の基盤としてのコミュニティの形成に貢献する人材を養成する学科です。福祉学科は総合学としての社会福祉学を学ぶことにより、ソーシャルワーカーの養成とともに、福祉の専門家に限ることなく社会の様々な分野で活躍できる、福祉を理解する人材を養います。スポーツウエルネス学科は「身体」「運動」をキーワードとして、すべての人々が心身ともに楽しく健康に生活できるウエルネス社会の実現に向けて寄与する人材を育成します。

新型コロナウイルスによる感染拡大が世界中で起こっています。このような未曾有の出来事は、私たちの生活が危うい状態の中で成り立っていること、健康が何にもまして大切であることを教えてくれました。これは東日本大震災で起こったことと似た状況です。このような時こそ支援が必要な人たちの視点で物事を判断して、差別や偏見や暴力をなくしていく必要があります。このようなことを考えると、これからはローカルであると同時にグローバルな視点の福祉が重要になってくると思われます。

年齢、性差、心身の状態、国籍、人種、経済・社会的格差などを超えた、様々な人達が共生・共存できる人間性豊かな社会を実現していくために、コミュニティが形成されることが必要です。コミュニティとは人々が主体的に参加し結びついてつくり出される社会的組織です。その空間では多くの人が交わりコラボレーションして、新しい知見が生まれてくると考えています。

コミュニティ福祉学部は、コミュニティを基盤にさまざまな生活課題を解決するための取り組みを探求し、健康、福祉に携わる専門的人材を育成します。健康を、生きがい感なども含め、個人の生き方そのものを問い、よりよく生きるという考え方であるウエルネスの実践は、個人を取りまくコミュニティとも関わります。

私たちは学部の理念でもある「いのちの尊厳のために」という言葉を自分のものとして語ることができる人材を一人でも多く育てたいと思っています。

コミュニティ福祉学部長
沼澤 秀雄