大学院生インタビュー

厳悦萌
コミュニティ福祉学研究科博士課程前期課程

大学院に入学した理由を教えてください。どのような点に魅力を感じましたか。

大学時代に日本の文化に興味が湧き、大学を卒業した後、日本へ留学したいという思いが強くなりました。そして日本に来てから初めて「福祉」という言葉に触れ、日本の「社会保障制度」や「格差問題」に関心を持ち始めました。留学を機会に、もっと高水準な教育と研究環境で自分を磨きたいと考え、大学院に進学することを決意しました。大学院での学びの魅力として最も感じられるのは「自由」です。まず、授業の時間は学部より厳しくなく、大部分の時間は自分で決めることができることです。そして学術の基本は自由であり、大学院では自分の研究テーマを主体的に探求することができますし、自分の意見も自由に述べることもできます。これは大学院の最大の魅力だと思います。

大学院生としての生活について教えてください。

私の今の大学院生活はとても充実しています。平日は、授業や研究指導の演習ゼミに参加したり、研究に関する文献をレビューして、研究発表の準備をしたりしています。学部と違って、研究論文作成の準備が非常に忙しいので、授業がない日でも大学の院生室に通っています。
週末の時間は主にアルバイトや社会的活動の参加に使っています。私のような留学生にとって、アルバイトは生活費を稼ぐためだけではなく、より多くの日本人と接することで日本語のコミュニケーション能力の向上の機会とすることができます。余暇時間も大切にしていて友人と東京で開催される美術館や博物館等の展覧会の鑑賞に行ったりしながら日本文化の理解を深めようと努力しています。

どのような研究を行っていますか。研究の面白さについて教えてください。

今の中国は急速な経済発展と同時に社会的貧困問題がますます注目されています。日本はアジアにおける先進国として、社会福祉・社会保障体系の模範的な役割を果たしていると考えています。また、中国と日本の両国は「社会保障(又は社会保険)型」国家を目指す方向においても、「(健康で文化的な)最低限度の生活を保障する」、「自立を促進する」という扶助理念においても、また伝統的な民族文化及び家族観念においても極めて多くの類似点があります。そのため、日本の社会保障制度について深く分析し理解することを通して、今後の中国における貧困問題の解決に向けた「生活保護制度」を整備するための、新たな視点または解決の方策が発見できるのではないかと考えています。
現在、中国と日本の社会保障制度についての幾つかの比較分析のレビューを基盤に、私の研究テーマは習近平主席が提起した「的確な貧困脱却措置」という貧困対策を切り口に、社会保障体系における生活保護制度のあり方を主な研究内容としています。そのために、日本の生活保護制度を研究分析すると同時に、両国の生活保護制度を比較し、中国の保護制度の課題を解析し、日本の生活保護制度における有益な事例を参考にしながら、中国の社会保障制度を検討しています。「福祉社会」を建設するためにある程度の理論的基盤及び研究としての価値を提供し、中国の文化社会に対応できる「的確な貧困脱却措置」という貧困対策に合目的で信頼できる研究を提供したいなと思います。

大学院の勉強は将来どのように活かしたいと思いますか。

大学院での学びを通して「コミュニティ福祉」に関する知識を身につけ、福祉や貧困問題に留まらず幅広く社会問題を解決することに役に立ち、自分の最善を尽くして周りの人の支援者になりたいです。その第一歩として、まずは日本の社会福祉施設で働くという目標もできました。今は、目標に向かって頑張る大切さを実感しています。

最後に受験を考えている方に、コミュニティ福祉学研究科の特徴や魅力を伝えてください。

私にとってのコミュニティ福祉学研究科の魅力は、貧困問題や虐待問題等が社会に存在していることをリアルに認識させ、これらの問題を解決するモチベーションを高めてくれること、研究する力を伸ばす時間と場所があること、私の主体性を尊重しつつ、丁寧な指導をしてもらえていることです。
ここでは、他の大学院に無いさまざまな専門領域があり、多様な角度から社会問題を探求することができます。また、そのための優秀な研究者である先生が多くおられ、先生達との交流や議論をすることを通して、自分自身をより大きく成長させることができ、フィールド(現場)を大切する実践的な研究ができる「刺激的な場」になると思います。

※2019年インタビュー当時の情報です。