大学教員インタビュー

結城 俊哉教授

結城 俊哉教授
障害(児)者福祉支援論、福祉文化論、アール・ブリット研究

研究内容

僕が研究(者)の道に進もうと考えたきっかけは、施設や病院の中で長期間暮らしている障害当事者が、なぜ地域で自立した生活が実現できないままでいるのか、当事者や家族会と関わる中で疑問に思うことが多かったからです。
今までは、コミュニティの中で障害当事者が持つ可能性として、芸術・文化活動の視点から「アール・ブリュット」を研究テーマとしてきました。さらに最近、取り組んでいる研究内容は、発達障害の領域における社会の中で「生きづらさ」を感じている「大人の発達障害者支援」を基盤とした障害論の検討です。
その他には、障害者支援の視点からのケア論、優生思想をめぐる差別・偏見について、資料文献及び発達障害者支援ニーズ問題についてのアンケート調査やフィールド・ワークをしています。
これまでの研究活動については、大学のホームページで確認してほしいのですが、個人的に思い入れのある著作(単著・編著)は以下の2冊です。

単著『ケアのフォークロア:対人援助の基本原則と展開方法を考える』高菅出版、2013年.

編著『共に生きるための障害福祉学入門』大月書店、2018年.

研究指導

大学院教育、院生の研究指導において心がけていることは、院生の自発的な興味や問題関心を最大限尊重しながら院生の研究の中でオリジナリティを引き出すようにすることです。その意味でも、僕自身も一緒に院生の研究テーマに取り組む姿勢でいることを心がけています。
担当している大学院科目「ソーシャルワーク研究10」では、障害者支援の基本となる考え方(=制度論・方法論)と優生思想の歴史を課題として取り上げています。
研究室の雰囲気は、院生に限らず学部の学生も交えて意見交換をしながらの研究指導を行います。そのため、僕が学生たちに要望していることが一つあります。研究指導を受ける場合には受動的ではなく、自主性・主体性が伴う能動的に学ぶ意欲が求められます。つまり、僕から何かを教わるのでは無く、自分の中の研究課題を育てる(解決する・深化させる)ために自分で考えてほしいのです。自分なりの研究実践を展開するために、教員を積極的に活用することが大事なことだと思います。そのためにも、研究の構想発表・中間発表・研究報告内容の検討とプレゼンテーション指導、さらに、院生が希望するならば関係する学会等での発表支援も行います。

受験生へのメッセージ

受験を希望する学生には、研究テーマについて自分なりの「こだわり」と研究や実践の「フィールド」、研究的関心・興味をより深めたいという自主性や主体的に学ぶ意欲を持っていることを望みます。そのような学生にぜひ大学院での学びに挑戦してほしいと願っています。