芝田英昭教授の新刊「高齢期社会保障改革を読み解く」のご紹介

社会保障政策研究会編(執筆者代表:芝田英昭)

『高齢期社会保障改革を読み解く』自治体研究社、2017

筆者が代表を務める社会保障政策研究会では、安倍政権下での高齢期社会保障改革に焦点を当て、201610月以降、その改革の問題点と一定の展望を議論・検討してきた。今回、研究会での成果をまとめたのが本著である。

 本著は、3部構成である。第Ⅰ部「安倍政権下の高齢期社会保障改革」では、特に「我が事・丸ごと」地域共生社会本部の社会保障改革工程に沿って、社会保障改革が着々と進められているが、その狙いと本質を明らかにした。また、研究会での議論を受け高齢期社会保障の将来像も提起した。

 第Ⅱ部「医療・介護・福祉・年金・生活保護」では、特に高齢期に関わる社会保障の改革に焦点を当て、その問題点と課題を整理した。

 第Ⅲ部「生活実相・運動の視点」では、高齢期特有の生活問題を捉える視点、及び市民による運動と改革の可能性を示唆した。

 社会保障政策研究会では、これまでに『国民を切り捨てる「社会保障と税の一体改革」の本音』(芝田単著、自治体研究社、2012年)、『安倍政権の医療・介護戦略を問う』(芝田編著、あけび書房、2014年)、『介護保険白書施行15年の検証と2015年への展望』(芝田・柴崎・濱畑編著、本の泉社、2015年)、『増補改定基礎から学ぶ社会保障』(芝田編著、自治体研究社、2016年)等を出版し、社会保障改革の課題を明らかにし、権利としての社会保障の確立には何が必要かを提起してきた。本著でも、その姿勢は一貫しているが、特に安倍政権の長期化の下で、社会保障における権利性が捨象され、「自助・自律」を中心とする社会保障改革が加速度化しており、この点を広く知って頂くために出版を1月前倒しした。

 本著が、前著同様に社会保障運動の発展に寄与できることを祈念している。