福祉学科 芝田英昭著『医療保険「一部負担」の根拠を追う 厚生労働白書では何が語られたのか』のご紹介
1962年の国民皆保険体制の下、日本の医療保険は大きく発展してきた。しかし、国庫負担、患者の「一部負担」は、時々の経済情勢、財政的制約から導入され、増減さたものであり、人権思想が反映された結果ではなかったことが、「厚生労働白書」から読み取れた。今、国民から求められているのは、基本的人権を基軸とした社会保障の構築であり、その根底にある人間の尊厳を最大限生かす医療保障の実現ではなかろうか。本書では、一貫して「人権としての社会保障」の観点から、医療保険「一部負担」に論及した。
