福祉学科 先輩の声 Experience & Growing

ボランティアは「やってあげる」ものではなく、こちらが元気をもらえるもの。

福祉学科2017年卒
広嶋 愛弥さん

進路 医療機関

精神障害についての映画を見て、精神保健福祉に興味を持ちました。“気づかれない”生きづらさを知り、もっと学びを深めたいと思いました。

ピエロの姿になって、福祉施設をめぐる。

私はピエロの姿になって福祉施設でパフォーマンスを行うボランティアサークルに所属していました。ステージの後で「普段あまり感情を表現しない方も今日は笑顔で楽しそうに見ていました、ありがとう」と職員さんから声をかけていただいた時はとても嬉しかったです。入学前はボランティアとは「やってあげる」というイメージが強かったのですが、活動をしていくうちに、楽しんでくださる方々の姿や言葉に、こちらが元気をいただくことが多く、人が持つ力の大きさを実感しました。

「支援をする」とは、できないことをやってあげることではない。

現場実習では、出会った方々が「得意な料理を活かして、将来は飲食店を開きたいから今はリハビリを頑張る」など、将来の目標や希望を語ってくださり、「自分らしく生きたい」「よく生きたい」と思う気持ちの大切さに気づきました。「支援をする」とは、「できないことをやってあげる」のではなく、見守ることや、その人の良さを引き出すことなど、一人一人の悩みに合った方法を一緒に考え、共に歩んでいくことではないかと感じました。これから現場に入っても、この気持ちを忘れずに働きたいと思います。

複雑な問題だからこそやりがいがある福祉職に私は就きたい。

福祉学科2017年卒
関井 章人さん

進路 さいたま市役所

「人に関わる学び」をしたいという思いから福祉学科へ進学しました。ゼミで福祉行政や公的扶助について学び、将来の進路を選択する軸になりました。

現場で感じた、授業とのギャップ。

3年次の夏から、福祉事務所で社会福祉士の現場実習が始まりました。実際の支援の対象者は様々な問題を同時に抱えているため、一つの視点からでは解決の糸口が見出せない場合があります。貧困という問題に対しては、単純な経済的な支援だけでなく、介護の問題や精神的な疾患の可能性などを考慮した多様な切り口の支援を間近で学ぶことができました。また大学での学びと現場での実践とのギャップを知り、人を相手にする仕事であるがゆえに、思い通りに支援が進まない場面や結果が出るまでに長い時間のかかる支援など、一筋縄ではいかない局面があることを痛感させられました。そして、複雑な問題だからこそやりがいがある福祉職に、私は就きたいと考えるようになりました。

福祉職として働く自分の在り方を考える。

卒業論文は卒業要件ではありませんでしたが、論文制作に取り組むことで、貧困問題、特に実習を通して課題に感じた貧困の世代間連鎖についてより深く掘り下げることができました。ゼミの仲間からの「貧困という問題に対する社会的な理解について」や「子どもに対する社会的養護という考えについて」といったさまざまな指摘が、自分の考えが及んでいなかった部分に気づくきっかけにもなりました。