Mogunityとは

はじめまして!
私たちMogunity(モグニティ)は食×政策×キャリアの観点から企業や自治体の運営する特色のある食堂の背景やこだわりを取材し、Webマガジンという形で情報発信していく団体です!私たちのマガジンが、大学生がキャリアを考える上での助けになれば幸いです。

Vol.1
さて、今回は取材第一弾として独立行政法人国際協力機構JICA 地球ひろば内のJ’s Cafeさんを訪問しました。

今回の取材先:JICA地球ひろば J‘s Cafeとは?

JICA地球ひろばは、緒方貞子元JICA理事長が構想し、市民参加型の国際協力を体験する場としての位置づけで2006年4月に東京都渋谷区広尾に設立されました。同時にCafe Frontier(カフェフロンティア)の店名でオープンしたレストランは2012年10月に現在のJICA市ヶ谷ビルへ移転し、J‘s Cafeの店名でリニューアルオープンしました。

左から
JICA市ヶ谷ビル事業所 統括主任  斉藤 敏明さん
J's Cafe 料理長  佐藤 新さん
独立行政法人国際協力機構(JICA) 広報部 地球ひろば推進課  笹川 千晶さん

J‘s Cafeの特徴とは?

笹川さん:ここのJ‘s Cafeに関しては市ヶ谷にあることも大きな特徴だと思います。地域的にも人が集まりやすいことや、色々な人とのコミュニティと関わりが持てることは、地域の利点としてありますね。また、団体訪問などで東京近郊やそれ以外の地域からいらした学生の皆さんにもエスニック弁当を提供するなど、東京でなかなか食べることのできない各国の美味しい料理に出会える場所だと思います。

佐藤さん:J's Cafeには家族連れやサラリーマンから、散歩がてらに訪れるおじいちゃんおばあちゃんまで、客層が幅広いことも特徴です。エスニック料理以外にも、とんかつやカレー、そばなども提供しています。

一番人気のメニューは?

佐藤さん:TFT(Table for two)メニューです。

TABLE FOR TWOとは、直訳すると「二人の食卓」。先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが、時間と空間を超えて食事を分かち合うというコンセプトのもと開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消に同時に取り組む、日本発の社会貢献運動です。

TFTセットを注文すると、1食につき20円が、開発途上国の子どもたちの給食1食分として寄付されます。カロリーは680〜800kcalとヘルシーなJ'S CafeならではのTFTセットです。
(JICA地球ひろばホームページより)

https://www.jica.go.jp/hiroba/about/cafe/index.html

<参考>TFTセット寄付額:2020年 JICA食堂全体(計10カ所以上)178,322円

今回私たちは、TFTメニューの中で一番人気のエチオピア料理、ドロワットをまず一品目にいただきました(「ドロ」とは鶏肉、「ワット」とはカレー状の料理のこと)。

(感想)パクチーや何種類ものスパイスが効いていてとても美味しいです!じっくりと煮込まれたお肉は大きく食べごたえがあります。スパイスを包み込むトマトのまろやかさが最高です。なかなか食べ慣れない現地の味だけれども、日本人の口にも合うようアレンジしている点が人気の理由だそうです。

そしてもう一つは、大使館お墨付きのメニューです。館内の展示に合わせた、世界各地の郷土料理を食べることができます。今回私たちは2022年8月15日(月)から19日(金)まで提供されていたモンゴル料理、ゴリヤシを試食させていただきました。もちろんモンゴル大使館からのお墨付きです。こうしたメニューは大使館職員の方々に試食していただき、調整を重ね、許可を得た後に提供しているそうです。

(感想)サラダは酢が効いていてさっぱりとした味わいです。炒めた牛肉の柔らかさと野菜のシャキシャキした触感が楽しくご飯のお供にピッタリです。

地球ひろば展示スペースにて

お客さんの反応は?

佐藤さん:店内では料理に合わせてその国の音楽をかけているのですが、アンケートにて「旅行気分を味わえてとても良かった」というメッセージをいただきました。やっていて良かったなと思いますね。

笹川さん:お客さまだけでなく職員たちの中でも人気です。JICAの職員はどこかの国や地域に思い入れや関わりのある人が多いです。ここで食事をすることで、食を通じて、ゆかりのある国や地域を思い出し、懐かしい気持ちになったり、思い出がよみがえってきたりすると語る職員もいます。職員や一般のお客様の心に寄り添うカフェだと感じています。

コロナ禍に入っての変化

佐藤さん:コロナがはやり始めた最初の時期は一度店を閉めました。コロナの状況が見えてきてからは、団体訪問や研修会などを対象にブッフェ形式で提供していたランチをさまざまな国の料理の入ったお弁当に変更しました。

斉藤さん:JICA市ヶ谷ビル内の貸し会議室の利用率も減少したので、売上はとても落ちています。

早く以前のような状況に戻ってほしいですね。

販売されているフェアトレードの商品の選出基準は?

ところで店内の様子をみるとフェアトレードの商品がずらりと並んでいます。

斉藤さん:気軽に手にとってもらえるよう、なるべく売値が500円〜1000円程度の商品ラインナップになるよう雑貨やお菓子などのお土産を選んでいます。食べることで現地を感じられるでしょうし、用意する私たち職員も国際協力に貢献している意識を持つことができました。

フェアトレード商品販売コーナー

JICAの皆さんのキャリアとは??

ここからはキャリアを軸に、JICAの皆さんに今の職に就くまでの経緯をお伺いします。

佐藤さん:私は初め集団給食を担当していましたが、縁があってJICAの食堂担当になりました。仕事をする中で海外の料理に興味が湧き、エスニック料理を勉強していきました。会社もエスニックが得意ならばとJ's Cafeの料理長就任を勧められ、現在も担当しています。

働く中で関わる外国人の方とのやり取りも印象に残っています。外国人のお客さんは美味しくないときに「美味しくない」とハッキリ言いますが、美味しいときはものすごく褒めてくれます。そのような素直な反応をくれる外国人の方と関わることは楽しいです。

斉藤さん:現在はJICA東京でフロントとJICAの施設管理の仕事をしています。学生時代は海外に関心があったため、アメリカの大学に通いケニアにも四年ほど留学していました。この仕事は日本に帰国した現在も、世界の国々を身近に感じることができます。

笹川さん:昔から国際協力に関心があり、その原点は五歳の時にタイで物乞いの子供を見た経験だと思います。彼らを見てたくさんの疑問が浮かび、その疑問を解決するために学生時代はさまざまな活動に取り組みました。その結果JICAに入ることができ、今は地球ひろば推進課にて広報を担当しています。振り返れば、これまでのすべての経験が点となり、それらが一本の線でつながってきていると感じます。

広報の仕事は、人の気持ちに訴えることができると思います。当施設には世界中で起きている問題の勉強や国際理解のために訪れる学生が多いので、訪れた人、一人ひとりにとって良い経験や学びとなるよう、情報の発信などにも力を入れていきたいと思います。

大学生に伝えたいこと

笹川さん:自身の関心や疑問を追求し続けてほしいと思います。貫徹していくことで、未来が開けてくると思います。JICA地球ひろばはそんな皆さんの未来の道への一歩を後押しする、きっかけをつくるそんな場所です。ぜひ足を運んでもらえたらうれしいです。

モグニティの二人には、食だけではなく食×世界や食×教育、食×保健のように食×〇〇と視野を広げて日本や世界を見ていくことを大切にしてほしいですね。キャリアも同様になにかと関連して考えてほしいです。

今後取り組んでいきたいこと

斉藤さん:J's Cafeにお客さまには日本と世界・各国への理解や関心を持っていただきたいです。

笹川さん:JICA地球ひろばは、触れ・食べ・遊びながら学ぶことができるとても良い施設だと思っています。だからこそもっと多くの人に取り組みを知ってもらい、実際に訪れてほしいです。

インタビューを終えて

今回はJICA地球ひろば(市ヶ谷)さんを訪問しました!
メニューや展示は随時変化し、時には海外派遣されたJICA現地スタッフの意見を基にメニューがつくられることもあるそうです。
食事や展示を通じて世界のつながりを意識することができますね。
誰が何度訪れても、楽しめる場所ですのでみなさんもぜひ来訪してください!

編集後記

今回初めての取材・記事作成を完成することができ、とても嬉しく思います。
JICA地球ひろばの職員の方々は、それぞれが熱意をもって自身の仕事と向き合っており、その熱意に圧倒されました。それぞれの方々が自身の趣味嗜好や体験の地続きにキャリアを築いており、私も学生のうちに自身の関心のあることを突き詰めていきたいと感じました。
また人々とつながる施設だからこそ、そのコンセプトに沿った企画や食堂運営の工夫がされており、食事による人々の意識アプローチの良い手法だと感じました。そのような手法や考え方を今後の記事運営に活かしていきたいです。
初めての取材でもどかしさやぎこちなさを感じる場面があったので、改善点は改め、より良い記事を作成できるよう努力していきます。ご協力いただいたすべて方々にお礼申し上げます。本当にありがとうございました。(山口)

まずはJICA地球ひろばさま、Mogunityの第1弾として、取材にご協力いただき、ありがとうございました。初めての取材で、がちがちに緊張してしまい、思うようにお話が出来なかったことがとても悔しいです。
J's cafeは国際協力の場としても、地域コミュニティの中心としても、物理的な距離に関係なく「つながり」をもつことができ、たくさんの魅力があります。記事を読んで、私は国際協力や地域コミュニティが想像よりも身近なものであると、多くの人に感じてもらいたいと思いました。
佐藤さんのお話の中で、日本では珍しい食材を、新大久保や上野から取り寄せるとおっしゃっていた場面がありました。私自身ゼミ活動で、新大久保における観光地と生活拠点の境目の研究をしており、これまで新大久保に多く見られるエスニックの食品店は、現地の在日外国人のためにあると思っていました。しかし今回の取材を経て、実際はもっと身近なものだと知り、自分には関わりがないと思っていたものでも、より広い目で見ればどこかでつながっており、それをどのような事柄においても見つけなければならないのだと思いました。そういった小さな発見が、これからの研究や将来のキャリア、社会における行動にも身近なものとしてつながってくると思います。
笹川さんがおっしゃっていたように、毎日の出来事を点として集め、線として将来につなげられるよう、これからも日々の活動に力を入れていきます!(大惠)

JICA地球ひろば正面玄関前にて

企画・作成:立教大学コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科2年
山口恵里奈・大惠朱莉

【今回の取材先】
JICA地球ひろば
〒162-8433 東京都新宿区市谷本村町10-5 JICA市ヶ谷ビル
●交流ゾーン
利用時間:9時から21時30分 
休館日:年末年始(12月29日から1月3日)、その他別に定める日(施設検査日等)
●体験ゾーン
開館時間:10時から18時  休館日:毎月第1・3日曜日
●食のゾーン J's Cafe
営業時間:ランチタイム 11時30分から14時(平日)
休業日:日・祝日、その他別定める日(貸し切り営業日等)

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問い合わせ先
コミュニティ福祉学部インターンシップ・キャリア支援室
komifuku-career@rikkyo.ac.jp